Fishです。
私は、2度の転職を経て、今は日本の大手メーカーで機械系の設計をしている32歳です。
エンジニア(機械系)として転職を経験すると、たまに”エンジニアは英語ができないとだめ!”といった情報をネット上で目にします。
しかし、それってほんとなの?と訝しんでいる人も少なからずいると思います。(=過去の私)
実際、私が2社の国内大手メーカーで働いて感じた、周囲のエンジニアの英語レベルを説明したいと思います。
結論としては、
海外を相手にする部門でもTOEICで言う600点くらいのエンジニアがほとんど。
バリバリ英語使える人なんてごく僅か。
つまり、高い英語力は必須ではありませんでした。
しかし、それゆえに英語が武器となるのも事実です。その辺も含め、経験に基づいた私の考えを下記します。
私の経歴 A社目(前職):従業員10万人以上の某総合電機メーカの、欧州の顧客を相手にする設計部門に所属 B社目(現在):従業員10万人以上の部品メーカーの欧州・中国顧客を相手にする設計部門に所属 主に自動車関係の設計開発を担当
こんな方に読んで欲しい
- 大手メーカーのエンジニアって英語必要なの?レベルが気になる
- 英語ができるエンジニアは、活躍しやすいのか、知ってモチベーションにつなげたい
結論
私が勤めた(ている)2社の設計部門では、このようなレベル感です。
- 20代はTOEIC700点前後、30~40代は500点前後、平均すると600点くらい
- 会話などリアルタイムで英語のコミュニケーションを取れる人は少ない(10%居ないくらい)
- 英語のコミュニケーションを取れる人でも、TOEICスコアは700~800程度
※TOEICで全てが測れるとは思っていませんが、、、定量的に示すためにあえて出しています。
※国内の中規模自動車メーカーで機械エンジニアをしている友人2人に聞いたところ、「そもそもTOEICスコア持ってる人が少ない」など、上記以下である、という回答でした。
この内容をどのように捉えるかは人それぞれですが、
私の場合はある程度勉強をした上で入社したため(1社目でTOEIC740点)、思ったよりも英語得意な人が少なくて驚いた、と言うのが本音です。
自分なりに理由を分析した結果、下記が理由ではと考えています。
大手メーカーで英語得意な人が少ない理由
仮に英語が必要な状況でも、下記のように“なんとかなっちゃう”からだと考えています。
「英語が必要な場面は、文書作成など限定的。(google翻訳&コピペで何とかなる)」
「英語でのミーティング等や顧客対応は、喋れる人が対応してくれるからなんとかなる。」
これを裏返すと、英語が得意であればそれだけで業務の裾野は広がることになります。(最後に記載)
大手メーカーで英語が必要なシチュエーションって?
そもそも、メーカーの設計者として英語を使うシチュエーションは、下記の3つに分類されると考えています。
- 顧客が海外におり、共通言語が英語
- 製造拠点が海外にあり、共通言語が英語
- そもそも外資系で多国籍企業
そのうち、特に電気・機械系エンジニアが対面しそうなのは1と2であり、その場面でもなぜ英語はあまり必要とされないのか、私なりの考えを下記します。
※3は、今回の主旨から外れているのでスルーします。
1.「顧客が海外にいる場合」でも、英語は使わないのか?
私の勤務した企業では、話すことは皆無、資料作成はする(by google翻訳)、といった感じが多いです。
特に、大手メーカー設計者が海外顧客と直に会話する頻度はほぼゼロだと思います。
なぜなら、通常は技術営業(駐在日本人)がおり、彼らが顧客への技術的な説明を行うからです。また、通訳のような役割を担うことも多いです。
私の事例.1社目での顧客との関係性
顧客(フランス、ドイツの方) ⇆ 自社の営業(現地人)&自社の技術営業(駐在日本人) ⇆ 設計者(私)
ですが、図面や技術資料の英語での作成頻度は多いです。
理由は至極当然で、設計者の仕事は設計でありそれを説明する資料が成果・アウトプットで、提出対象が海外顧客だからです。
そのため、日本にいる設計者が英語を使うシチュエーションは、顧客への報告書や図面などのドキュメント作成がほとんどです。
じゃあどうするか?というと、Goole翻訳&過去資料コピペのオンパレードです。。
ただ、最低限の文法ミスは避けないといけない、という意味で、エンジニアの英語レベルはTOEIC500~600点くらいに落ち着いていいるのではないかと思っています。
2.「製造拠点が海外にある場合」でも、英語は使わないのか?
こちらの場面では、対・海外顧客の場合と比較すると、会話の頻度が高い傾向にあります。(資料作成は同じくらい)
※エンジニアの中でも、設計開発部門ではなく生産技術の方が多い。
理由は、営業が間にいるわけではないので、現地メンバとダイレクトにコミュニケーションを図る必要があるからです。
しかし、この場合でも、生産拠点の立上げでもなければ現地駐在の日本人がいる場合がほとんどかと思います。
よって、必要とされる英語力は、実はそんなに高くないことが理解いただけると思います。
(余談)じゃあ、エンジニアに英語力なんていらないのか?
ここまで読み進めると、
「海外とやり取りするメーカーエンジニアであっても、高い英語力なんていらないじゃん」
と思う方も多いかもしれません。
しかし、裏返すと、英語ができるだけでチャンスを掴める環境だと言えます。(上位10%に入る)
英語ができるだけで担当業務の幅が広がるわけです。私の場合、海外顧客と直にディスカッションする場面も多かったです。
必然的に、マネジメントに近い業務をやる頻度も増えました。
よって、英語ができるだけで頭ひとつ出やすい環境と捉えると、やる気が出る方もいるのではないでしょうか。
まとめ
メーカーエンジニアとは言え、日本の企業ではまだまだ英語を使う頻度も低い場合が多いと思います。
私の経験した企業では、いわゆる大手メーカーでしたが、海外顧客を相手にする設計部門でもTOEIC600点くらいのメンバが多いイメージでした。
これをチャンスと捉え、英語の勉強をすることで他者と差別化ができるイメージを持てるかと思います。
ぜひ、モチベーションアップに役立ててもらえると幸いです。
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